お舟祭りの遷座行列(下諏訪町)

2017.07.20 / 地域を知る / 編集部さん

諏訪大社の夏の大きな神事は、下社春宮から秋宮へ神様がお遷りになる「お舟まつり」です。
大きな柴舟がまちなかを盛大に曳かれる勇壮なさまが有名ですね。

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…ですが、実は春宮から秋宮へ、神様がお遷りになる遷座祭なのです。
こんなににぎやかで華やかでも、神事としてのメインは実は御遷座。

ひねくれもののワタクシ、昨年のお舟祭りは、お舟ではなくて遷座行列とその周辺を追いかけてみました。

8月1日。
前日の宵祭りの余韻冷めやらぬ中、春宮の境内は遷座行列の出立の準備が始まります。
華やかなお舟の曳行に先立ち、神様が秋宮へ向かうのです。
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柴舟を曳行する御頭郷の氏子衆で境内はごった返すなか、遷座祭の行列がやってきます。
アナウンスがはっきりあったので、神事の進行状況がよくわかります。

13:30ころ春宮西片拝殿の門より遷座用の神輿が御庭に入り、警蹕の声と共に春宮西宝殿の御扉が開けられます

宮司が祝詞を奏上、「おてばこ(御手箱?)、おかがみ(御鏡?)、奉遷」ののち、警蹕の声の中「遷御の儀」が始まりました。

「祢宜、御幣束、(聞き取れず)、奉遷」
「権宮司、第二御霊代、奉遷」
「宮司、第一御霊代、奉遷」

その後「召し立ての儀」のアナウンスで幣拝殿前から遷御行列が出発します。
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春宮を出発。

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奏楽と舞姫さんたち。

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大御正台と小御正台。
遷座行列には必ず登場します。

そして…いよいよ、御霊代が春宮幣拝殿から出立します。

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真ん中の楼門から錦をかけられ神輿のなかに御霊代が遷されています。

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そして神輿だけが神楽殿の中を通り、境内の外へ。

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神輿と担ぎ手だけが下馬橋を渡ります。
Rがキツイので…これまたちょっと…大変そう。
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行列は、春宮大門、魁町、友の町、八幡坂を経由し、秋宮へ向かいます。
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14:20ころ、秋宮幣拝殿に神輿が到着、「遷御の儀」が行われました。
秋宮での「遷御の儀」は「第一御霊代」「第二御霊代」の順で秋宮西宝殿に奉遷されるようでした。
14:30ころ、神事はお納めとなります。

そして、こんなにいいお天気だったのに…

「お舟祭りに雨はつきもの」

「だって、舟だもんねえ」

といわれる通り、お舟が秋宮に着くころ…あららら…

雨が。
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びしょぬれになりながらお舟は御頭郷の氏子の奉仕で神楽殿を3周し、解体。
その後、夜には近くの内御霊戸社で焼却されます。

境内の土俵では慣例となる相撲が3番とられ、やんややんやの歓声と共に祭りはお納めとなるのです。

いやいや、すごい熱気でしたー(近寄れなかった…)
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お祭りを見に行く方は、どうぞ雨がっぱをお忘れなく、です。

お舟祭りのご案内は下諏訪観光協会のサイトをどうぞ。

(ふり)

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