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御頭祭、追いかけて 其の弐
サテ。
境内から東参道を通って一路、前宮へ。
春の雨もお供します。
行列の中に、こんな変わったものが。
長さ2メートル程の角柱に植物の葉が取り付けてあります。
ヒノキ、カシワ、ヤナギなど。そして2本の矢。
これは御杖柱(みつえはしら)といって、前宮十間廊での神事にあたっては神前の正面に幣束のように建てられます。
古い昔は参列した人たちの髪の毛が取り付けられ、この御杖柱をもって大祝の使いの子供が神領内をまわったとのことですが、今はそういったことは行われていません。
いよいよ行列は前宮へ。
神輿も十間廊へ到着しました。
それにしても入り口が狭い!低い!
神様がお乗りになるものなので、絶対に地面や床につけてはいけません。
担ぐのも大変なことでしょう。
神輿が十間廊にお着きになり、いよいよ御頭祭が始まります。
次々とお供えが運ばれ、御杖柱が掲げられます。
かつてはここで供えられた75頭のシカや動物の肉を参会者一同、神とともにいただくということが行われていました。
現代では鹿は首の剥製になり数も5頭分。
時代に合わせてだいぶ簡略化されました。
それでも、数ある諏訪大社の神事の中では、非常に豪華なお供え物。
そして神輿の正面にはあの御杖柱。
幣帛に相当する位置です
あとで確認してみると三方の数は13。
鹿の頭×2
鹿のブロック肉(生)
生きた雄キジ1羽(和紙にくるまれていました。後で放すのだそう
棒寒天&昆布
野菜
果物
魚
酒
菱餅
鏡餅
塩と米
十間廊で神事のあと、内御霊殿社祭と若神子社祭。
そして行列はまた前宮に戻ります。
往路と同じ順番で行列は本宮へ戻ります。
やや緊張感もほどけて和やかですが、お神輿の重さに氏子たちも休み休み本宮へ向かいます。
本宮東参道の階(きざはし)を渡り、布橋を神輿を中腰になりながら担いで四脚門を通り、一行は斎庭に戻ります。
斎庭に降ろされた神輿から御霊代が拝殿にお戻りになります。
神輿にかけられた錦をそっとあげ、警蹕の声が途切れなく続く中、御霊代は宮司さんの手で拝殿にお遷りになり、一連の神事は滞りなくお納めとなりました
(ふり)