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御頭祭、追いかけて 其の壱
諏訪大社の4つのお宮の中でも、もっとも静かな前宮。
今日はここに、高々と幟が上がります。
4月15日、諏訪大社の年間行事の中でも重要視される神事のひとつ、「御頭祭(酉の祭)」が行われます。
鹿の頭が捧げられる、ショッキングな場面ばかり強調されることが多いのですが、重要なのはその場面ではありません。
かつては旧暦3月の酉の日に行われたこの祭りも現代では毎年4月15日と決められました。
神長官がミシャグジを降ろし神と人とが饗宴するというスタイルは明治時代の神仏分離で大きく崩れ、だいぶ省略化されました。
「廻湛神事」と呼ばれ、大祝の代役で諏訪信仰圏をめぐる神事も衰退しています。
それでも諏訪大社の重要神事という位置は変わりありません。
4月15日、御頭祭の様子を追ってみました。
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朝8:00.穏やかな晴天です。
御頭祭の舞台は前宮の十間廊。
いつもはがらんとしているこの空間が整えられています。
本宮の斎庭では、きれいな錦でおおわれたお神輿。
あのお神輿に御霊代がお乗りになり、前宮の十間廊へ神様がお渡りになるのです。
境内には神さまの渡御行列のお道具。
薙鎌、鉾、幟、弓などがそろえられています。
12:50、触太鼓の音が鳴りました。
風の神、そして水をつかさどる龍神としての側面をもつという諏訪の神らしく朝の青空は一転。
昼前から冷たい小雨。
時折風が布橋を吹き抜けていきます。
斎庭と布橋の間に、門があります。
これは四脚門(しきゃくもん、よつあしもん)と呼ばれ徳川家康が寄進したものとされます。
神事の時のみ通ることが許されます。
祭の行列は四脚門を通って斎庭に入ります。
斎庭では拝殿におられる御霊代を神輿に遷すための儀式が行われています。
「おー…おー…」という重なり合う声は、御霊代を遷すときに不敬がないように先払いをしたり清め祓いする警蹕(けいひつ)です。
警蹕の声が止んだところをみると、御霊代はどうやら神輿にお遷りなったよう。
いよいよ行列が本宮を出発します。
最期に神輿が門を通ります。
中腰になりながら、ぶつけないように…
黄色の衣装の人たちは茅野市泉野中道・槻木地区の氏子さんたち。
御頭祭のお神輿を担ぐのはこの地区の人たちと決まっています。
…そういえば、去年の御柱祭里曳きの時に御柱迎えの舟を担いでいたものこの方たちでしたねえ。
布橋を中腰のまま担ぎ…(ここが一番キツイのだそう!)いよいよ階(きざはし)から境内の外へ。
前宮に向かいます。
(つづく。)