まだ早春の入笠プチハイク(富士見町)

2018.04.30 / 地域を知る / 編集部さん

ハイシーズンには早くとも、この季節のこの辺りの山は萌え始めた緑の淡い色彩と、鳥たちのさえずりが明瞭で楽しいところです。
(たぶん)まだお花を楽しむことはできないけど、今日は足慣らしかたがた、入笠山へ!

入笠山は富士見パノラマスキー場のゴンドラを使えば、1時間くらいで山頂の絶景に出会える気軽で身近な親しみやすい山。
ところどころにこんな案内の地図もあるので安心です。
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ゴンドラ以外にも沢入登山口という入山口もあります。
こちらは駐車場に車を止めて、湿原まで50分ほど。

では、マナスル山荘前の御所平峠登山口からGO!です。
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道中の昭和レトロ看板に目を奪われつつ…。

途中に、ココロを試されるような分岐が。
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(いいいい、「岩場」ってアレか、這いのぼるようなやつ??ええーどーしよー…んー…ダメだったら引き返してこよう…)

と、えいやっと「岩場コース」をチョイス!

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さすが「岩場コース」。
残雪もあります。
このくらいならアイゼンは不要です。

じゃじゃーん!!!
でたああ!
鎖場だぁ!

さすが「岩場コース」ですが、鎖を使わなくてもクリアできます。
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雰囲気を満喫。
「岩場コース」は這い上るような岩場はありません。
が、大きな石の上を歩いたりガレ場のようなところもあります。
どうぞお足もとにはご注意ください。
もちろん、トレッキングシューズの装備を強く推奨いたします。

さあ、もうすぐ山頂!
鳳凰三山の頭がみえるよ。
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今日は雲海の下に里がかすみ、富士山がよく見えるステキな日でした。
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さて、山頂で気になる石。
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黒い粒が入った緑がかった石。
よく見ると山頂のあちこちに大小さまざま、いっぱいあります。

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この石は入笠山~守屋山~北陸、東北に覆い緑色凝灰岩(グリーンタフ)と呼ばれる、海底火山由来の岩石です。

え?
「海底火山ってここ、山だよ。」
「標高1955mってさっきあったじゃん」
そうなんだけど、ここは海底だった時期があるのよねん。

入笠山の緑色凝灰岩はなんと2億年前にできたとされ、長い間の大地の動きによってこの山の上に押し上げられています。
それが今、目の前にあるんだなあ…
向かいに見える八ヶ岳は実は今も火山活動が続いている数十万年前の新しい地質、こっちは2億年前の古い地質。
間に横たわるのは…そう!
「糸魚川-静岡構造線」という大きな断層。
諏訪湖もこしらえた大きな断層のダイナミックな動きが、ここ入笠山でも感じられるのですよ。

お手軽でいい山だよねえ。

ところで、ところどころにこんな葉っぱが。
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なあんだ?
これは諏訪地域にはあまり多くないブナの木の葉。
北陸のような多雪な湿潤地域に多いのですが、なぜか諏訪地域にもぽつりぽつり存在します。
入笠山にもブナの木が点在しています。
群落をつくらないのは、もしかしたらこのあたりはブナの生育に適さないのかもしれません。
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ツンと尖った芽から葉が開きます。
毛だらけの朔果は去年タネがこぼれたあと。
芽吹き前の森はこんな発見も容易にもたらしてくれます。
(ふり)

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