寺町、夕暮れのお花見 (諏訪市)

2018.04.03 / イベント / 編集部さん

例年だと諏訪地域のソメイヨシノの開花は4月10日前後が多いでしょうかね。
今年は御神渡りが見られたにも関わらず、厳寒期からの気温が高く推移。
なんと、「入学式に桜が咲いている」という、まるでトーキョーのような展開になってしまいました。

毎年、諏訪市岡村のお寺さん「貞松院」「法光寺」「正願寺」は境内のシダレザクラの開花に合わせて、ライトアップ。
庭園を夜まで公開しています。

余りにも開花が早く、ライトアップの宣言は急きょ本日。
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ええ、行ってきましたとも!

貞松院は徳川家にゆかりのあるお寺。
庫裏も武家造りの様式を持ち、刀が振り回せるだけの天井高があったり、部屋の配置も独特です。
徳川家康六男で伊達政宗の娘婿の松平忠輝が高島藩にお預けになり、92歳で城中南の丸で没したあと、この寺の墓地へ埋葬されました。
遺品のいくつかは貞松院の寺宝に、そして今も毎年徳川家からお施餓鬼も届きます。

高島藩2代目藩主諏訪忠恒が1615年の大阪夏の陣から持ち帰ったというシダレザクラもこの寺のお宝ともいえるでしょう。
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大きな枝が養生されていますが、樹勢はまだまだ衰えず、見事な姿です。
縁側に腰かけて、しばし眺めて。
時折、小さなコウモリが小さな羽音をたてて、くるりと飛び去ります。
きゅこきゅこ、というかすかな音です。
小さな虫を獲るようですので、ニンゲンには寄ってきません。(怖がらないでねえ)

普段は閉めてある通用口をくぐって道向かい。
法光寺はかつて茅野市上原にあった「上原五山」のうちのふたつのお寺「法明寺」「光明寺」が合併し移転してきたお寺です。
かつては手長神社の別当寺でありました。
こちらも山門をくぐった本堂前に立派なシダレザクラがあります
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本堂の窓から見える仏様、映り込むシダレザクラも鑑賞のポイントです。
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各寺駐車場が多くありませんので、できれば公共の駐車場をお使いください。

夕暮れにサクラの花を愛でつつ、心静かに諸行無常を思うもよし…かなあ。
(ふりはた)

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