Rebuilding Center JAPAN (諏訪市小和田)

2016.08.27 / 人・団体・インタビュー / 編集部さん

上諏訪駅から徒歩10分ほど。
小和田地区を抜ける、通称「三線」沿いで、今新しい試みがなされています。

解体される建物から、古材や古道具を取り出して(彼らはこれを“レスキュー”と呼びます)
と同時に、古材を通じて新しくひととひとのネットワークを広げたいという活動です。

彼らは東京台東区のホステルNui、萩のゲストハウスruco、そして下諏訪町のマスヤゲストハウスの空間デザインと施工を手掛け、今年は松本市の栞日を改装。
medicala-design」として現場の近くで仮ぐらしを営みながら施工するという活動から、「ReBuilding Center JAPAN」として諏訪に拠点を持つ活動へシフトしようとしています。

その拠点として選ばれたのが、ここ。
スワテックという建設会社が20年ほど前まで本社ビルとして建設、使ってきていましたが、ずっと空いたままになっていました。

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ここを古材の倉庫とカフェとして再生、ひとの行き交う場所にしたいと、先日から屋内の改装工事が始まっています。
床材をはがし、壁には断熱材を入れ直し、連日多くのボランティアが訪問して作業は進んでいます。
そんな建物内部を拝見しました。

一階、入り口から大きなガラス扉を開けてすぐ。

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天井をはがして、赤い鉄骨が見えています。
この広い空間がカフェになる予定。
中央奥の灰緑色の大きなドアはかつての金庫。

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この空間のいいアクセントになりそうです。
窓もあり明るく、ここで古材を見ながらお茶が飲めるというアイデアです。

2階3階もかつてのオフィス。
社長室や応接室などもありました。
今はほとんどの床材がはがされ、次の役割を待っています。

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広いです、相当ひろいです!

階段の下にはこんな鏡も…。

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あれね、「心の鏡」って書いてあるんです。
いいなあ!

小和田地区はもともと今の高島城のあるあたり、つまり当時諏訪湖中の島状の場所に暮らしていた人たちが、16世紀末ころの高島城築城の際に移転してできた村です。
移転と引き換えに、諏訪湖での漁業権や八劔神社による御神渡りの認定やそれにまつわる神事、記録や諏訪大社を通じての宮内庁への報告などの数々の特権を今も持ち、そして大工や職人を多く抱える村でした。

そうした古い地区にこんな新しい風が入り、しかも大工さんの多い村に、建設会社の持ちビルで活動を開始する。
しかも建築会社は、旧岡谷市庁舎(昭和10年築)を始め、諏訪地域内の近代建築の建設にかかわっていた。
こんなめぐりあわせはあるのだろうかと、この運命的な出会いと小和田地区に起こるだろう変化にワクワクするのでした。

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このRebuilding  Center Japanの改装工事にあたって、
彼らはクラウドファンディングで資金集めに挑戦しています。
順調な支援の伸びを見せていて、現在絶賛パトロン募集中です。

↓彼らからの熱いメッセージがお読みいただけます。
こちらへの支援もどうぞよろしくお願いします。

Rebuilding Center Japan
長野県諏訪市小和田3-8

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