特別企画 土偶展 (千曲市)

2019.10.27 / 地域を知る / 編集部さん

昨今、大人気の土偶。
特に、茅野市から出土した2体の国宝土偶はモテモテですね。
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記憶に新しいのは、2018年夏、東京国立博物館の「縄文展」。
全国の「これでもか!」という並みいる有名どころを取り揃え、国宝土偶5体が一堂に会するというスーパーでスペシャルな特別展でした。
遅れて参戦した我らが「縄文のビーナス」「仮面の女神」でしたが、5体揃ったあとの会場は、連日押すな押すなの大混雑。
トーハクは急きょ平日の夜間開館を行うほどでした。

身近なところでは、茅野市の下水道マンホールにも登場。17349951_1344209278990686_4082967842829936485_o
そうそう、海外でも早い段階から注目されていたことも忘れてはいけません。
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2009年の大英博物館の展覧会で、英国人の心をわしづかみだったとか。
ポスターにどどんと2体登場です。

そんな彼らと共に、再び国宝土偶が5体集結しています。
会場は、なんと長野県立歴史館。
茅野市から車で1時間半ほどです。

トーキョーの混雑具合を思うと…どうなってるのかちょっと心配…
と、思いましたが…
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開館直前…ちょっと列ができています。
思ったほどでなく…ほ。(というかなんというか)

そう。
実は10月12~13日にかけて日本列島に上陸した台風19号により、東北信を流れる千曲川が氾濫。
会場となる県立歴史館及び周辺に直接大きな被害はありませんでしたが、周辺自治体は対応に追われているのです。
そんな最中でもあり、こんな千載一遇のような特別展でも来館者数が伸び悩みそうなのです。

でもでも、何ともない人は大いに観覧してほしい(ハズ!)と思います。

会場内の土偶及び展示品のほとんどは、撮影不可ですが、会場内は展示ケースにがぶりよりで穴のあくほどじっくり観察できるくらい。
トーキョーでひとの頭越しにしかみえなかった土偶たちが、360°じろじろと見られる、またとない大チャンスなのです。

私たちが何となく見慣れた、茅野市の2体の国宝土偶、そして北海道・青森県・山形県からそれぞれ出土した「中空土偶 茅空(かっくう)」「合掌土偶」「縄文の女神」を見比べて、まったく姿の違うこれらに少しづつ共通するもの、似て非なる部分…
そしてそこに潜む、縄文の人たちの思いとは何だろうかと思いを巡らすことも、この空間では土偶のあいだを行き来しながらできるのです。

例えば、北海道の「茅空」と茅野市の「仮面の女神」
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出土した場所も姿かたちも全く異なりますが、なんと制作技法に共通したものがあることがわかりました。
こんな発見に触れ、展示ケースの前に戻り、改めて実物を見る。
これは本当に貴重な機会です。

この「土偶展」にかける思い、県立歴史館の館長を務める笹本先生もみずからアピール。

ぜひぜひ、この機会を逃さずおでかけください。
国宝土偶5体の展示のあとは、私たちのもっと身近な小さな土偶たちの世界に変わります。

そうそう、帰りには館のみなさん渾身の図録もお忘れなく。
特設ショップでは各土偶のオリジナルグッズも扱っていますよ。
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お買い物ついでに、帰りにお土産のフルーツなんて買って帰れば、土地の方もおよろこびになるはず!
(ふり)

★☆特別企画 土偶展★☆彡
会期は2期にわかれます。
・国宝土偶展
2019年10月26日(土)~2019年11月10日(日)※国宝土偶展中は休館日なし
・中部高地の土偶展
2019年年11月23日(土・祝)~2010年2月2日(日)
【会場】長野県立歴史館 企画展示室 及び 第2企画展示室
【観覧料】
・国宝土偶展
一般1,000円(企画展・常設展共通券のみ)
大学生500円 高校生以下無料
・中部高地の土偶展
一般300円(企画展・常設展共通券500円)
大学生150円(企画展・常設展共通券250円)
高校生以下無料

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