上社の御柱に会いに (上伊那郡辰野町横川)

2015.12.29 / 地域を知る / 編集部さん

来年は7年に一度(6年ごと、ともいえますね)の諏訪大社の御柱祭。
諏訪地域中の氏子が奉仕し、諏訪盆地は熱狂にあふれます。

上社本宮(ほんみや)と前宮(まえみや)の二つのお宮の御柱は、八ヶ岳の御小屋山から伐採・搬出します。
年明けの抽籤式(つまりくじ引き)で、どの地区がどの柱を担当するのかを決定してから山に入り、自分たちが担当する柱は自分たちが伐倒するのが慣例です。

ところがここ何回かの御柱祭においては、御小屋山で程よい御柱候補木が得られなくなりました。
それはかつての伊勢湾台風(昭和36年)が、御小屋山に甚大な被害を もたらし、御柱になるウラジロモミがたくさん倒木の憂き目にあったことが大きな理由です。
それでも諏訪盆地内で確保できていて、今まで通りのスタイルで伐倒まで行っていましたが、とうとう今回は辰野町の横川国有林から譲りうけることになりました 。

ところがこの横川国有林、冬季は積雪で山へ入ることが困難で、伐採しても搬出できない恐れが高く、今回は抽籤式で担当の柱を決める前に選木と伐倒・搬出が行われました。

搬出された御柱は、辰野町横川の「かやぶきの館」に3月まで安置されています。
ひとあし早く会いに行ってみました。


堂々たるや、制札。
8本の柱は紙垂に囲まれています。

本宮の柱

威風堂々、太さも立派、申し分なし!
圧倒的な存在感です。

直径は1メートル以上。
大社の焼印が押されていました。

こちらは前宮の4本

そりゃ本宮用より細めですが、大したものです!

辰野の皆さんのおかげで、大事なお祭りは無事執り行えそうです。
ありがとうございます。

…サテ。

横川から元来た道を戻るのも、ちょっとオモシロクナイ…
ので、帰りは集落内の道をとっとことっとこ、車を走らせました。

ん?
これなはかないろいろ集合していますね…

道々の傍らにかつては点在していたのでしょう。
ありとあらゆるモノがあつまっているよーな。

と、神社があることに気が付きました。

その名も「諏訪神社」

石段をてってと昇り、目線のさきには…

…ええーっ?!
四角柱の御柱?!
ソヨゴの取り付け方から察するに、これがいわゆる「一の柱」っぽいけど、これは私たちがよく見る「二の柱」の位置。

形も位置も奇妙だけれど、建てる位置も変わっていて、神社を囲むというより「拝殿を囲む」というスタイル。
本殿は4本の囲いの外。
しかも「四の柱」と思われる柱の隣には…

細く小っちゃい…え?「五の柱」???

とゆー、諏訪の人間にとっては謎だらけの諏訪神社なのでした。

ついつい奇妙な御柱に目を奪われますが、拝殿の彫刻もお見逃しなく!
こんな見事な海老虹梁、めったにお目にかかれないと思います。(か)

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